ご相談例

 

Q 2020年から電子申請が義務化されますが、対応に困っています。

A 下記の特定の法人は、電子申請が義務化されます。

〇資本金、出資金又は銀行等保有株式取得機構に納付する拠出金の額が
1億円を超える法人
〇相互会社(保険業法)
〇投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律)
〇特定目的会社(資産の流動化に関する法律)
一部の手続きは義務化されます。
〇健康保険    ・被保険者報酬月額算定基礎届
厚生年金保険  ・被保険者報酬月額変更届
・被保険者賞与支払届
〇労働保険    ・年度更新に関する申告書
・増加概算保険料申告書
〇雇用保険    ・被保険者資格取得届
・被保険者資格喪失届
・被保険者転勤届
・高年齢雇用継続給付支給申請
・育児休業給付支給申請

https://www.mhlw.go.jp/content/000511981.pdf

当社では、各種手続きを電子申請で行っていますので、
貴社の電子化に向けてサポートすることが可能です。(2019年10月現在)

 

Q 従業員を採用した時の手続きはどのようにしたらいいでしょうか。

A 適用事業所(法人事業所・常時従業員が5人以上の個人事業所)に勤務する
常時使用される人は、厚生年金保険・健康保険に加入することになります。
法人の代表者、役員等も被保険者になります。パートタイマー等でも1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している正社員の4分の3以上である場合は、被保険者になります。※

資格取得日から5日以内(船員は10日以内)に手続きが必要です。

※正社員の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満であっても、下記の5要件を全て満たす方は、被保険者になります。
(1) 週の所定労働時間が20時間以上あること
(2) 雇用期間が1年以上見込まれること
(3) 賃金の月額が8.8万円以上であること
(4) 学生でないこと
(5) 常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

次に、適用事業所に雇用される労働者で1週間の所定労働時間が20時間以上かつ継続して31日以上雇用されることが見込まれる人は、一般被保険者になります。

雇用した日の属する月の翌月10日までに手続きが必要です。

法人の代表者、役員等は原則として被保険者になりません。しかし、就業実態や給料支払等の面からみて労働者的性格が強く、雇用関係が明確に存在している場合に限り、被保険者となります(兼務役員)。試用期間中であっても、雇用関係が存在し、適用要件を満たした就労であれば被保険者となります。原則、学生は被保険者になりません。(2019年10月現在)

 

Q 従業員が退職した時の手続きはどのようにしたらいいでしょうか。

A 社会保険に加入の場合は、被保険者資格喪失届の提出が必要です。事実発生から5日以内が期限です。
死亡した場合も同じく手続きが必要です。また70歳以上被用者に該当しなくなった場合は、被用者不該当届の提出が必要です。
次に、雇用保険に加入の場合は、雇用保険被保険者資格喪失届と離職証明書の提出が必要です。事実発生の日の翌日から10日以内が期限です。
死亡した場合も同じく手続きが必要です。離職票の交付を希望しない場合は、離職証明書の提出を省略できますが、59歳以上の離職者は本人の希望の有無にかかわらず必ず離職票の交付が必要です。(2019年10月現在)

 

 

Q 出産予定の従業員がいますが、どのような手続きが必要でしょうか。

A1 社会保険に加入の場合は、出産育児一時金、出産手当金が支給されます。産前産後休業期間、育児休業期間の社会保険料が免除されます。
出産育児一時金は、被保険者及びその被扶養者が出産された時に1児につき42万円が支給されます。(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産された場合は40.4万円となります。)
被保険者が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。出産日は出産の日以前の期間に含まれます。また、出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。
被保険者が産前産後休業(産前42日(多胎妊娠の場合は98日)、産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間)を取得した際に、社会保険料が免除されます。
被保険者が育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための育児休業等(育児休業及び育児休業に準じる休業)を取得した際は、社会保険料は免除されます。

A2 雇用保険に加入の場合は、育児休業期間中に育児休業給付金が支給されます。
育児休業給付は、1歳又は1歳2か月(支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6か月又は2歳)未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に、休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数11日以上ある完全月(過去に基本手当の受給資格や高年齢受給資格の決定を受けたことがある方については、その後のものに限ります。)が12か月以上あれば、受給資格の確認を受けることができます。
https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html
(2019年10月現在)

 

 

Q 従業員が10人未満のため、就業規則がありません。作成した方がよいでしょうか。

A 就業規則の整備はホワイト企業の第一歩です。社内ルールを確立させることで従業員に安心感を与えることができます。また近年、個別労働関係紛争(労働組合ではなく従業員個人と企業との紛争)が増えています。就業規則の整備により企業内ルールを確立して紛争を未然に防ぎましょう。
社会保険労務士とじっくりと話し合いながら就業規則を作成する過程で、労働法規や労働判例など企業が知っておくべき労務管理の大切なポイントを理解することができ、貴社にあったオーダーメイドの就業規則を作成できます。(2019年10月現在)

 

 

Q.所得税の扶養と健康保険の扶養の違いを教えてください。

A.扶養に入る条件は以下の通りです。

所得税 健康保険(協会けんぽの場合)
呼び方 控除対象配偶者
控除対象扶養親族
被扶養者
範囲 6親等内の血族及び3親等内の姻族 3親等内の親族
同居の有無 必ずしも同居を要件とはしない
同一生計であれば別居でも可
親族の範囲によっては同居が必要
年齢 16歳以上(12月31日時点) 75歳未満
内縁関係 認められない 認められる
収入 103万円以下(給与所得のみの場合) 130万円未満
(60歳以上または一定条件の障害者は180万円未満)
その年の1~12月 今後向こう1年間
非課税の収入は含めない
(通勤手当、失業給付、傷病手当金、障害基礎年金・遺族基礎年金、労災給付等)
非課税の収入も含める
(通勤手当、失業給付、傷病手当金、障害基礎年金・遺族基礎年金、労災給付等)

※所得税の配偶者特別控除
配偶者の場合、給与収入が103万円を超えても、2,016,000円未満であれば、配偶者特別控除の対象となる場合があります。

※健康保険の扶養について、収入が130万円未満であっても、扶養家族ご本人が働いている場合、条件によってはその勤務先で社会保険に加入することになり、扶養に入れないこともあります。(2019年10月時点)

 

Q 従業員が家族を扶養する場合の被扶養者の範囲を教えてください。

A 被扶養者になれるのは、主として被保険者の収入で生計を維持している75歳未満の人です。

被扶養者の範囲は
<被保険者と同居・別居いずれでもよい人>
・配偶者
・子、孫および兄弟姉妹
・父母、祖父母などの直系尊属
<被保険者と同居が条件の人>
・上記以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)(2019年10月現在)

 

Q 被扶養者の収入要件を教えてください。

A 対象者の年収が130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は、年間収入※180万円未満)かつ同居の場合は収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満(*)です。
別居の場合は、収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満の場合は、被扶養者となることができます。
※ 年収とは、過去における収入ではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。収入には、公的年金や健康保険の傷病手当金や出産手当金、雇用保険の失業給付等も含みます。
(2019年10月現在)

 

Q 36協定届の様式が変わると聞きました。新様式で作成してもらえますか。

A 労働基準法の改正により、2019年4月1日(中小企業については2020年4月1日)から、36協定において協定できる法定労働時間を超えて労働させることができる時間数や法定休日において労働させることができる時間数については、上限時間が新たに法定化されました。それにともない、協定届の様式も変更されています。対象期間における1日、1か月、1年について、それぞれ労働させることができる時間数を定めなければなりませんが、その時間数は、原則として1か月45時間、1年360時間の限度時間の範囲内で定めることが必要です。
また、1か月の時間外労働が上記の限度時間を超える場合は、特別条項付きの協定届を作成しなければなりません。
当社では、貴社の勤務実態を把握して、36協定届あるいは特別条項付き36協定届の作成と労働基準監督署への届け出をいたします。(2019年10月現在)

 

就業規則

いざというとき、トラブルを防止する就業規則。しかし、その必要性を感じていない企業はまだまだたくさんあります。H社長も最初はそうで、就業規則を作成しようと考えられたのは助成金をもらうためでした。

H社長 「70歳まで定年延長すると助成金がもらえるみたいだね。」
佐藤 「社長、情報早いですね。社長のところのように従業員10~99人の会社だと、70歳まで定年延長するか定年廃止にすれば「中小企業定年引き上げ等奨励金」で120万円の助成になります。65歳までの定年延長なら60万円です。助成金は返さなくていいお金だから、もらえればうれしいですよね。」
H社長 「それにはまず就業規則を届けておかなきゃならないんでしょ? 届けておいて、そのあと定年延長してまた届ける。」
佐藤 「よくご存知ですね!」
H社長 「実は僕、雇用開発協会の説明会に行ってきたんだ。」
佐藤 「そうでしたか。」
H社長 「んでもって今ある就業規則を持って監督署に行ったんだけど、労働時間が1週40時間に収まっていないから受け付けられないと言われてしまったんだ。指導では休日のところを工夫すれば40時間に収まるでしょうと言われたんだけど、全然ピンとこなくって。」
佐藤 「1ヶ月とか1週間を平均して40時間に収まるような決まりにすればいいんですよ。変形労働時間制といいます。社長のところで当てはめられるかどうかはもう少し詳しく業務の状況をお聞きしなければなりませんが・・・。」
H社長 「それなら、そういう就業規則を作ってくれる? 助成金をもらうためのものだから、あとはなるべく簡単でいいよ。」
佐藤 「社長、就業規則はトラブル防止のためのものですから、なるべく労使相互に誤解のないように作っておいた方がいいですよ。たとえば解雇した社員が、それは就業規則に定めがなかったから不当解雇だと言って訴えてきたらどうします? たとえば入社1ヶ月の社員が業務外の病気になり、そのまま何ヶ月も休業したいと言ったらどうします? たとえば社員の私用メールを見つけたので注意したらプライバシーの侵害だと逆切れされてしまったらどうします?」
H社長 「そうだな~、そういうときに就業規則ではこうなっている、といえる方がよさそうだな。」
佐藤 「そうでしょう? この機会に、事業防衛にフォーカスした就業規則を作っておきましょうよ。」

高齢者雇用編

就業規則の届出が無事終わり、H社長は今度は高齢者の雇用にも関心を持たれたようです。

H社長 「就業規則も変更したし、高齢者を雇ってみようと思う。いま60歳の人なんだが、ばりばりやってくれそうな人が見つかって、うちに転職してくれるようお願いしているんだ。給料の金額によっては年金がなくなっちゃうそうだけど、いくらくらいの給料にしたらいいかな。」
佐藤 「団塊の世代は使える人も多いですからね。本人希望は幾らくらいなんですか?」
H社長 「今の会社、60歳になる前は50万くらいだったけど、60歳になったら28万円になったと言ってたな。うちとしてはボーナスなしでならもう少し出してもいいと思って35万円でどうかと打診してみようと思ってるんだけどね。」
佐藤 「大雑把に言えば年金の1月分と給料の1月分を合わせて28万円を超えれば年金のカットがあります。このとき給料の1ヶ月分には前1年の賞与の額の12分の1も足して計算します。また、1ヶ月の給与が60歳時の75%未満に下がったとき、ハローワークから雇用継続給付がもらえます。これは給料の上限が約34万円なので、35万の給料だとぎりぎりなくなっちゃいますね。ボーナスありにして年収ベースでは同じだけど月給は34万円以下にして雇用継続給付をもらった方が本人の手取りは増えますね。会社の損得はありませんし。」
H社長 「へえ、それは知らなかった。」
佐藤 「実際は雇用継続給付をもらうと年金もさらにカットされますし、年金のカットは賞与の額にも影響されます。また給与の額によって社会保険料や税金も変わってきますので、詳しくシミュレーションしないと正しい答えが出ません。」
H社長 「そんなに複雑なものだったのか・・・やはり年金は難しいな。ぜひ、シミュレーションをお願いするよ。」

生命保険編

会社で加入した生命保険、個人で加入した生命保険。それぞれどのような契約になっているのか、任せきりになってはいませんか? H社長は知人の入院から生命保険に関心をもたれたようです。

H社長 「知り合いのN社長が1月入院して何十万円かの生命保険をもらったんだけど、会社の雑収になっただけだったってぼやいてた。会社で生命保険に入っても仕方がないのかなあ。」
佐藤 「そうでしたか。入院給付金は個人でもらえば非課税だったのに、会社がもらえば雑収入になってしまいますし、会社から見舞金としてもらうにも「社会通念上」妥当な10万円程度までが損金として認められる範囲ですからね。社長の入院によって会社の売上が減る分を生命保険の雑収入でカバーするという考えでないならば、医療保険や入院の特約は個人契約にしておいた方がいいかもしれません。」
H社長 「死亡についてはどうなの? 僕は会社と個人とで1億ずつ入ってるけど。」
佐藤 「1億っていうのがくせものですね。ある社長さんは災害死亡の上乗せを含めて1億、病気死亡だと5,000万だったのに、どちらも1億と信じ込んでいましたよ。
それと、いつまでその1億は続くのですか?」
H社長 「確か、一生変わらないと思ったけど・・・。」
佐藤 「途中で切れてしまって困る前に、保険期間を確かめる必要がありそうですね。ところで会社で入ってる保険は何のためですか? 一般的に会社が社長にかける保険は、借入金・運転資金対策、これは事業を継続するか否かで変わってきますが、それと社長の退職金、自社株の買い戻し費用等ですね。会社が死亡退職金をいくら出すかは自由に決めていいですが、損金として税務署が認める金額には上限があります。それに社長は資産家だから相続のことも考えないといけませんよね。死亡退職金は、みなし相続財産として非課税枠がありますし、生命保険の死亡保険金にも非課税枠がありますので、こういうのは最低でも利用できるようにしておきたいですよね。」
H社長 「そうか、そんなことは考えてもみなかった。」
佐藤 「社長の退職金は死亡されたときだけではありませんよね。ご勇退のときに備えて退職金の積立も生命保険を使って効率的にされていますか。」
H社長 「そうなってるはずなんだけど、いままで保険屋さんと家内に任せきりにしてきたんでよくわからないな。」
佐藤 「社長の保険は会社契約と個人契約と全部見てみないとほんとうの無駄取りが難しいですね。一度棚卸しをされてみてはいかがですか。それに社長の思いによって会社の保険も個人の保険も形が変わるものですからね。」