10月22日、山田製作所さんを見学しました
昨年、JILPTの主任研究員王学珠先生の「労使コミュニケーション」の研究報告を聞いて以来、ずっとこの目で見たいと思っていた会社に、先日行ってきた。大阪府大東市にある株式会社山田製作所である。
山田製作所は従業員十数名の町工場である。特別な技術を持っているわけでもない、スペック的には平凡な町工場が、のべ2300社もの見学者を集めている。その訳は、徹底した3Sと、そこから生まれた「共育」という企業文化である。
見学者の集合時刻は朝7;40だ。我々は京橋に前泊し、7時前の電車で向かった。鴻池新田駅。住宅と工場の混じる 下町っぽい界隈に同社はある。東工場、中工場、西工場の3つの建屋をぶち抜いた構造の工場である。同社は昭和34年に当時24歳の現在の社長の父山田氏が創業したもので、昭和11年生まれの私の父の創業期と重なる。私の父が母のボーナスで買った中古の旋盤から始めたのと同じく、山田会長も機械一つで始め、昭和の高度経済成長で工場を拡大し、その後のオイルショックやバブルやらを経験して来たのだと思う。そして長男が後を引き継ぎ、素晴らしい工場にした。・・・父が他界し、それでも工場はほそぼそと動いているうちの実家とは大違いだが、ついストーリーを重ね合わせてしまう。
さて、話を戻そう。私たちはずいぶん早くに着いてしまったが、入り口には歓迎の社名が書かれ、3階の事務所に上がっていくと、社長自ら会議室の椅子をセットしていらっしゃった。そこに荷物を置いてまた下に降りる。
社長の説明が始まる。集合時刻が早いのは、朝礼前にその見所を伝えるためだったのだ。
7;55から清掃が始まる。工場を21ブロックに分けてあり、3組かける7日で全体の清掃が終わる仕組みだ。朝礼時の清掃は「スミッコ掃除」。作業周りの掃除はその都度しているので朝礼時の清掃は隅っこなのだ。
掃除の後、朝礼、社員による工場案内を見る。その様子はムービーでどうぞ。
会議室での社長のお話は、3Sの考え方から始まって、前社長や古参社員との確執、そして3Sの真の目的になった「守ることを決めて、決めたことを守る」という企業文化に至った。社長の言うとおり、「徹底した3S活動を追求して、人が変化し、会社が変わるのを体現してきた事により、企業経営の本質に気付き、 社員と共に歩み学び教育(共育)の企業文化を創る事を日々本気で取組」んでいるのである。
スローガン 「まずやる」「全員でやる」「例外は作らない」「理屈は言わない」
「できない理由を言わない」「率先垂範」「忙しくても止めない」「仕事を止める勇気を持つ」
決めたことを守らないのは、実は従業員ではなくてトップである。納期が迫っているから今日は掃除なし、などという例外はトップが作ってしまう。つなぎの背中の「Decide to do, keep we decided」という文字は、誰のを見ても真っ白だった。
見学をおすすめする。山田製作所のHPはこちら。
BUNさん
こんにちは!
先日は、朝早くから見学に来ていただき
ありがとうございました。
そして、過分なお褒めのブログを書いていただき
光栄です。
ご評価に追い付くように今後も社員と共に
「共育」の文化を追求していきます!
ありがとうございました。