会社がつぶれそう~今辞めるべき?

昨日は支部の無料相談会。金山駅のコンコースで、いろいろな方のご相談を受けました。その中で特にお気の毒と思われる方の例です。
相談者は40代とおぼしき母子家庭の母。昨年末再就職して(これも前職の会社倒産という理由でした)いい仕事に就けたと思っていたところ、最近給与の遅配が続いているそうです。経理のポジションにいるので、会社の資金繰りがうまくいっていないことを知っています。ただ、今辞めようと思っても自己都合扱いになって基本手当(失業給付)の給付制限がかかる(3ヶ月間基本手当てが支給されない)ため、二の足を踏んでいると。
雇用保険法では、「解雇等により離職した者」の中に「賃金 (退職手当を除く。) の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2か月以上となったこと等により離職した者」が含まれます。お話を伺ったところすでに何度か遅配し、11月分はまだ支払われていないとのことですので、これに該当します。ただ、社長はこの理由で離職票を書いてくれるはずがないそうです。
 ※解雇等により離職した者とは→ハローワークインターネットサービス
 
では、本意ではありませんがとりあえず自己都合として離職票を作ってもらい、ハローワークの窓口で賃金遅配のためと申し出たらどうなるのでしょう。ハローワークでは事業主に確認はしてくれますが、離職者が確たる証拠を持っていないと最終的には難しいです。給与の遅配を証明するとなると、賃金の締め支払日を記載した就業規則、給与の振り込み記録としての預金通帳があればよさそうですが、残念ながらこの相談者の会社は現金手渡しだそうです。こうなると労働基準監督署の調査が入ったとか、そういう状況証拠で固めるしかありませんが、ハローワークでは「確認書類」を求められますので、実際問題、遅配の証明は難しいでしょう。
相談者は、最終的に会社が倒産するまで待つことも考えていましたが、この場合はハローワークの適用課に倒産の「確認請求」を行って離職票を作ってもらうことになり、調査に要する日数は覚悟しなければなりません。
八方ふさがりです。また、相談者には、そんな会社でも従業員同士の雰囲気がよく、今ある仕事を納めてから自分のことを考えようとする同僚たちを見捨てられないという思いもありました。
私もかつて母子家庭の母でした。基本手当を受け取ったことは一度もありません。仕事を探す余裕はなく、見つかった仕事に飛び乗るということで生きてきました。それは切羽詰まっていなかったら選ばなかった新たな仕事で新たな自分を見つけたという面で成功であり、一生のキャリア形成という観点に欠けていたという面で失敗でもありました。
相談者には、人間関係を重視しすぎてはいけないこと、ハローワークに行かなくても仕事を探すことはできること、ご自身の一生の職業生活の中で今どうすべきか見つめてみてはいかがですかとお話ししました。そうですね、求人情報を見て考えが変わるかもしれないですね、と気づかれたところでお別れしました。不景気の中、求人情報は少ないかもしれませんが、前だけを見て頑張っていただきたいものです。

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